オッフェンバッハに電磁環境適合性(EMC)および無線機器検査用の完全無響室が完成しました。
VDE
2018-09-18

スムーズなデジタル化: VDE研究所は無線通信障害・EMC用に新しい無響室をオープン

干渉のない無線通信なくしてデジタル化は考えられません。このためVDE研究所は、現在のドイツ検査市場において最新の設備となる電磁環境適合性(EMC)向けの完全無響室(FAR)を建設しました。

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Hartmut Berndt

VDE研究所はオッフェンバッハに新たな電磁環境適合性(EMC)用完全無響室をオープンしました。より価値の高い電磁環境適合性検査サービスおよび無線通信検査サービスを求める業界からの高まる需要に応えたものです。「Bluetoothや無線LANを介して相互にネットワークされる機器や装置がますます増加しています。一つの機器の電磁環境適合性に障害が起きると、他の機器や装置に影響が起き、不適切なネットワークフィードバックの原因となります。手短に言えば、社会および産業におけるデジタル化による変容は、正常に機能し、かつ干渉のない無線通信なしにはあり得ず、それもすべての周波数においてそれが必要とされているのです。」とウォルフガング・ニデラVDE研究所取締役社長は言います。VDE研究所には既にEMC検査用無響室がいくつかあり、例えば測定距離10メートルのものがあります。「もちろんすべての検査室は長年にわたって完全装備でした。新設の無響室が加わることで当研究所の検査処理能力は非常に向上するため、業界の検査需要の増加に対応することができます。加えて、顧客は開発過程において非常に短期間での概要測定を必要とするようになっています。」とニデラ氏は言います。新無響室の建設により、最新の測定技術を使った迅速な測定が可能になり、独立検査認証機関である当研究所は同サービスを強化することができます。

高い帯域幅における高い測定技術

VDE研究所の完全無響室(FAR)には、この検査セグメントの市場で現在入手可能な、最新かつ最も強力な測定技術が装備されています。データが明確にそれを物語っています。非常に高い帯域幅(600 MHzを超える)を持つ時間領域測定デバイスと完全無響技術を使用すると、固定デバイスとデスクトップデバイスの両方の電波障害を測定することができます。30MHz~18GHzの周波数範囲における非常に高いレベルの測定速度を実現します。最大40 (67) GHzの測定も可能となります。この設備により、当研究所はとりわけ製造業者の無線機器指令(RED, 2014/53/EU) .

コンポーネント、機器、システムへのフォーカス

機械、家電製品、インストールスイッチまたは照明器具への無線モジュールの内臓では正確なガイドラインの遵守が必要となります。新たな電磁的環境に設置された無線モジュールの放射パラメータは、モジュールレベルまたはコンポーネントレベルの検査証明だけでは不十分なため、再度検証される必要があります。とりわけ2本の固定アンテナマストが装備されている完全無響室はmこの種の機器にとって最良の条件を提供します。アンテナを変更することなく、高いGHz範囲におけるパラメータの測定が可能となるからです。その上、完全無響室は1GHzを超える周波数向けに特別に最適化されており、高い測定品質を提供しています。完全無響室では新しい最新の無線検査システムとともに、VDEのエキスパートが現行の周波数範囲(無線LAN、ZigBee、Z-Wave、Bluetooth)での無線モジュールと無線装備デバイスについても、完全な検査を行います。新しい装置で作成されたアンテナパターンは、開発プロセス中に製造者が受信品質と装置の範囲を最適化できるようにします。

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